腰痛・坐骨神経痛・ギックリ腰・足の痺れ
腰痛は、読んで字のごとく腰の痛みになりますがその範囲は広く、生涯で腰痛を経験する人は約80%といわれています。坐骨神経痛は、腰から臀部、そして脚にかけて広がる痛みのことで、様々な疾患から坐骨神経痛になる可能性があり、また疾患がなくても坐骨神経痛になる場合があります。
腰痛・坐骨神経痛が発症する主な原因は、
- 背骨と背骨の間にある椎間板の異常
- 脊柱(背骨)の異常
- 筋肉などの組織によるもの
- 加齢によるもの
- 感染症によるもの
- 炎症性のもの
など様々で原因を正確に特定できるものの方が少ないといわれています。
医療機関での診療のノウハウが科学的に集約されている「腰痛診療ガイドライン2012」では原因が正確に特定できない腰痛(非特異的腰痛)は腰痛の85%を占めるとされていました。近年は、もっと特定できる腰痛は増えているようですが、いずれにしても、骨や関節の異常がなく、内臓疾患などの可能性もない腰痛・坐骨神経痛が多いということでしょう。
近年は、心因性腰痛やストレス性腰痛ということも認知されはじめ、精神的なストレスや過労によって腰痛・坐骨神経痛を発症するケースも増えています。
腰痛・坐骨神経痛・ギックリ腰・足の痺れの病院での治療
腰痛や坐骨神経痛の病院での治療は、まずどのような疾患で腰痛・坐骨神経痛が出現しているかを診断していきます。
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰椎分離症 腰椎すべり症
- 脊柱管狭窄症
- 側弯症
- 変形性腰椎症
- 転移性腫瘍
などを主にレントゲン、CT検査、MRIなどで診断します。
腰痛・坐骨神経痛・ギックリ腰・足の痺れの鍼灸治療
鍼灸治療は関節の変形などを直接修復したりする治療はできませんが、様々な原因で発生する腰痛・坐骨神経痛の痛みの緩和や不快感を減らす、筋緊張を緩和するといった治療で効果を発揮する場合があります。基本的には痛み・痺れ・不快感の出ている場所が治療のポイントになることが多く、そこに関わる筋肉や神経を考慮して、筋肉の緊張や圧迫して痛みが増す部分へ鍼をしていくことが治療になっていきます。
アイム鍼灸院での腰痛・坐骨神経痛・ギックリ腰・足の痺れの鍼灸治療
アイム鍼灸院での腰痛・坐骨神経痛・ギックリ腰・足の痺れの鍼灸治療は、症状のある部分を中心に筋肉のコリや張り、冷えなどを丁寧に診ていきます。腰痛・坐骨神経痛の場合に足や腰に冷えがある場合が多く、鍼で筋緊張を緩和し血行を促進しながらお灸で冷えの治療をしていくと効果的です。また東洋医学で上実下虚といって、上半身の緊張が強く、特に頭部や頚肩にほてりがあり、下半身に冷えがあるという状態での腰痛・坐骨神経痛には上下の寒熱のバランスを整える事によって、腰痛・坐骨神経痛・ぎっくり腰・足の痺れを改善する可能性が高まります。
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症とは、脊柱管が狭まってしまうことにより、馬尾神経や神経根の障害が起き、歩き続けることが困難になる症状です。脊柱管狭窄症が、広く一般に知られるようになってから日本における平均寿命の伸びに従って、脊柱管狭窄症をもつ患者層が高齢化してきています。
一般的な整形外科での治療法としては、投薬、神経ブロック注射及び理学療法などがあります。
脊柱管狭窄症の原因として最も高頻度なのは、腰椎の変性疾患すなわち変形性脊椎症、変性すべり症などがあります。
脊柱管狭窄症の鍼灸治療
脊柱管狭窄症の鍼灸治療は、うつ伏せの姿勢が難しい場合は、横向きの姿勢で行うこともできます。自覚症状や画像診断などにより判断した狭窄部の周囲の筋緊張や循環状態を改善させることを主な目的として行います。具体的には、椎間に近いツボを中心に鍼を施します。
また、脊柱管狭窄症の主要症状は下半身の症状ですが、体質的な背景を整えることで経過に良い影響を与えることが可能です。筋力を増強する事は体の支持力も増すことができ、痛みや疲労を起こしにくくすることが考えられます。
痛みの治療だけでなく全身の調整を行う方が良い結果が得られます。
脊柱管狭窄症の方は一般的に下半身の痛みやしびれにより睡眠不足気味で疲労感が強い、水分を飲む回数が多くトイレの回数も多い、腰や背中の筋肉の緊張が強く、前かがみの姿勢の傾向があり、腹筋の弾力がなくお腹や顔にむくみが認められることが多いです。東洋医学的な治療を行うことで、体全身の症状を改善し、脊柱管狭窄症の痛みを軽減していきます。
椎間板ヘルニア
椎間板は、椎骨と椎骨の間にあり圧を弾力的に受け止めるクッションとして働きます。椎間板は周りを取り巻く線維輪と柔らかいゼリー状の髄核からなっています。髄核が周囲を取り囲んでいる線維輪を突破して、本来の位置から周囲に向かって突出した状態を椎間板ヘルニアといいます。椎間板ヘルニアの発症は男性に多く、好発年齢は20〜40歳代です。
椎間板ヘルニアによる症状の大多数は、手術的治療をすることなく保存療法で緩解するケースが多いです。一般的には非ステロイド系抗炎症鎮痛薬、筋弛緩薬などの薬が使用されます。急性期を過ぎた場合は、温熱療法、腰痛体操、ストレッチを含めた理学療法がすすめられ再発予防のための日常生活での指導も併せて行われます。
鍼灸治療は、早急な手術を必要とする場合を除いては高い効果を示します。痛みのある部位を中心に鍼灸治療を行うことで、血流を改善し、痛みをやわらげることが可能です。
関節の痛み
関節痛は、膝、肘、手首、足首、肩、手指、足指などで生じる痛みのことで、人体にある多様な関節に様々な原因で痛みがでるため各関節の特徴で原因が変わります。多くの場合は、関節に関わる筋肉の使い過ぎや過剰な負担によって関節痛が引き起こされます。
関節痛の病院での治療
関節痛の病院での治療は、どんな原因で関節痛が起きているかをレントゲンやCT検査、場合によってはMRIや血液検査などで診断していきます。多くの場合は痛む関節の特性で診断が変わりますが、痛む場所が単独か複数か、急な痛みなのか慢性的な痛みなのかでおおよその検討がついてきます。
- 単独の関節で急性の痛み:痛風、ケガ、感染症の可能性
- 複数の関節で急性の痛み:ウイルス感染、細菌感染、関節リウマチ初期、膠原病初期の可能性
- 単独の関節で慢性の痛み:変形性関節症の可能性
- 複数の関節で慢性の痛み:内分泌疾患、関節リウマチ、膠原病などの可能性
アイム鍼灸院での関節痛の鍼灸治療
アイム鍼灸院での関節痛の鍼灸治療は、痛みのある関節に関わる筋肉や腱を丁寧に触診し痛みを引き起こしているであろう筋肉の硬さや張りを緩和していきます。また多くの関節痛は冷えが関わっている場合が多く、患部は慢性の炎症が起きていてややほてりがあるが、その周囲は冷えているということもしばしばあります。これらの寒熱の調整は重要で、東洋医学的な鍼灸治療が効果的な状態です。
膝の痛み
ひざ(膝)が痛くて階段の上り下りがつらい、あるいは立ったり座ったりする動作で痛みやはれが出てくるという方のほとんどに、ひざ(膝)関節部の変形が見られます。軟骨や半月板の損傷などで関節の安定性が欠けると、バランスを保つために周囲の靭帯や筋肉にも余分な負担がかかり、疲労によって萎縮、硬化を起こしやすくなるのです。
関節が弾力性を保つためには、常に適度の潤滑油的な水分が必要です。関節部の血液循環を高め、十分な栄養を補給することが、磨耗などの進行を食い止める大切な条件です。東洋医学的に見た場合、ひざ(膝)関節痛を起こしやすいタイプは、常に体が重だるい(特に足、腰)、水太りしやすい、汗をかきやすい、疲れやすいなどの症状を持つ方です。
ひざ(膝)の痛みを解消するツボ
ひざ(膝)の痛みを解消するツボをいくつか紹介しましょう。
まず「内膝眼(ないしつがん)」と「外膝眼(がいしつがん)」。一対になっているツボです。膝を曲げてイスに腰掛け、膝の皿のすぐ下の内側にできるくぼみの中にあるのが前者、外側のくぼみの中にあるのが後者にあたります。
これらのツボは膝痛はもちろん、慢性関節リウマチや変形性膝関節症などの治療や、ひざ(膝)関節症などで水がたまった場合にも効果があります。
「委中(いちゅう)」は、うつぶせでひざ(膝)を伸ばした状態にある、ひざ(膝)の後方にある横じわの中央部に位置しています。このツボをマッサージする場合は軽くなでる程度で十分効果があります。強く刺激しないように気をつけながら試してみてください。
「陰陵泉(いんりょうせん)」は足の内側で、ひざ(膝)のすぐ下、ちょうど出っ張った太い骨に触れる直前部に位置しています。
また、自宅で出来る事としては、太ももの前面部分にある大腿四頭筋という筋肉をリハビリなどで強化させることも、ひざ(膝)関節疾患を改善させる有効な手段の一つです。是非実行して頂きたいです。体質や症状に合わせてツボを選ぶことで、頑固な痛みも解消することができます。
変形性膝関節症
変形性膝関節症とは、中高年に好発し、関節を構成する組織に慢性の変化が起こり、関節の形に変化をきたす疾患です。関節の変化には、怪我、ホルモン、慢性の刺激など様々な因子が関与していると考えられています。変形性膝関節症は、膝、股関節、足関節などの関節に多く見られますが、中でも膝関節に多発するものをいいます。X線では膝関節痛など症状の有無にかかわらず25〜40%が膝変形性膝関節症の病態変化が見られます。このため鍼灸治療においても変形性膝関節症は最も多い症状の1つとなっています。
変形性膝関節症の原因
変形性膝関節症の発生原因は様々ですが、中でも加齢と長年にわたる力学的な負荷が主な原因と言われています。関節軟骨にかかる負担が持続的になると、関節軟骨の細胞に変化が起き、関節軟骨の変性をまねき膝関節機能の低下を引き起こしてしまいます。その変化が関節軟骨以外の周辺にも影響を及ぼし、炎症をきたします。このため症状の第一は膝関節の痛みです。
変形性膝関節症の鍼灸治療
変形性膝関節症の鍼灸治療は、膝関節の痛みを取り除くことをまず第一の目的とします。それは膝の痛みが膝関節周囲の筋肉や血管を緊張させ循環障害を引き起こし、痛みの悪循環を形成するからです。関節内水腫が溜まっている場合は、膝関節の炎症を抑えることが必要で、これにははり治療よりお灸治療の方が効果的な場合があります。また、鍼灸院では膝への治療だけでなく大腿四頭筋の訓練と併用することで治療効果を高めることができます。変形性膝関節症の疾患で膝関節痛を伴うと、大腿四頭筋が萎縮し、膝関節を支える働きが低下してしまいます。したがって大腿四頭筋の筋力の増強は治療において大切なポイントとなります。鍼灸治療と運動療法を併用することによって、運動療法を苦痛なく行うことができるようになり、効果を高めることが期待できます。また体重の減量と日常生活で膝に負担をかけないような体の使い方も大切になります。
腱鞘炎
指、手首を毎日繰り返し酷使する手首などに多く発症します。 違和感からはじまって、ヒリヒリとした感覚に変わり、ひどくなると、常に強い痛みを伴った状態になります。 指の場合は弾発指(ばね指)といって、親指に多く症状が出ます。 治療手段は、第一に安静ですが、原因となる動作が仕事の場合、毎日のことなので、なかなか安静をたもつことが難しく、どんどんと手首の痛みが増していってしまうという方が多いです。腱は、アキレス腱などの、筋肉の力を使える紐(ひも)の様な物だと思ってください。 そして、腱鞘というのは、腱の鞘(さや)、つまり、腱は、腱鞘の中を通っているのです。 腱鞘炎は、一般的に腱と腱鞘が繰り返しこすれることで、その摩擦によって炎症してしまうことです。 炎症は手首だけでなく、肘や足首など、いろいろな関節で起こります。パソコンで仕事をする方、育児で赤ん坊を抱きかかえるお母さん、物書きをする方など、様々な作業を行う方に起こりうる症状です。 関節部分の反復運動は、こまかいダメージが蓄積されるものです。野球肘やゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)や、テニス肘(上腕骨外上顆炎) なども、基本的には腱鞘炎と同じく、安静が大切です。
腱鞘炎(けんしょうえん)の応急処置
多くの人は痛みに耐えながら、日々の仕事をこなさなくてはなりません。 そんな場合に痛みを和らげ、悪化を防ぐには、専用のサポーターやテーピングが有効です。 サポーターやテーピングすることで、動きを制限し、炎症部分が擦れるのを最小限に抑えます。 痛みが強く、我慢できない状態になる前に対処をする必要があります。 アイムでは、急性の症状の場合には、アイシングを行ったり、テーピングでの安静処置も行います。
腱鞘炎(けんしょうえん)の鍼灸(はり灸)治療
腱鞘炎(けんしょうえん)の治療には、鍼灸(はり灸)治療も非常に効果があります。 アイムでは、急性の痛みから慢性化した痛みまで、場合に応じた治療を行っています。一般的には、症状が出ている箇所(手首周辺や指周辺)だけに鍼(はり)やお灸をするというイメージがあるかと思いますが、 そのような治療だと、痛みが再発する場合があります。腱鞘炎により、無理な負担がかかっている、腕や肩、背中、腰などの筋肉のハリやこりも、同時に治療することにより、 再発が少なく、早い回復にもつながります。湿布や痛み止めでも症状が軽減しない、とお悩みの方には、アイムの鍼灸(はり灸)治療をお勧めします。安静を保つのが難しく、症状が長引きやすいこの症状の治療には根気が必要ですが、必ず快方に向かうことでしょう。
手根管症候群
手根管症候群は、手根骨と横手根靭帯からなる手根管内の内圧上昇によって、正中神経が圧迫され生じます。その原因は、過度の使用によることが多いですが、妊娠、出産などをきっかけにして発症することもあります。また、長期の人工透析によるものもあります。
手根管症候群の主な症状は、手や指のしびれ感、親指の運動障害が最も頻度が高く、親指や他の指の知覚障害、親指の筋肉萎縮、手首や指の腫脹が見られます。
手根管症候群の鍼灸治療
基本的には痛みのある場所の疼痛緩和、血流の改善、痛みを悪化させる周囲筋肉の過緊張を緩和する目的として鍼灸治療を行います。
指関節の痛み
指関節の痛みは、痛みのある場所だけの治療では不十分なことが多くあります。関節リウマチやその他の膠原病に代表されるように全身性の病気の1つの症状として発症することや、頸椎や肘関節、神経性の痛みや運動障害のケースも存在します。
バネ指
指の過度の使用による狭窄性腱鞘炎によります。また妊娠、出産を機会に発症することや更年期の女性に多発することにより女性ホルモンの関与が推察されています。指の曲げ伸ばしの際、有痛性の弾発現象、腫瘤、クリックなどを認めます。曲げた時にロッキングされてしまい、無理に伸ばそうとすると強い痛みを伴う場合もあります。
指関節の痛みの鍼灸治療
鍼灸治療では痛みのある部位に直接鍼灸治療を施します。特にお灸の治療では、指関節の血流を改善し関節の動きが良くなることを期待できます。
肘の痛み
肘関節痛は、主に肘関節部の痛みですが、その場所だけの診察では不十分なことも多くあります。特に頸椎由来の痛み、神経性の痛みや運動障害のケース、あるいは肘と首の両方に痛みが存在することもあるので、鍼灸治療に際しては幅広い視野で病態を把握することが大切になります。
肘関節痛の原因
肘関節痛の原因として、怪我や変形、スポーツ、関節リウマチなどがあげられます
肘関節痛の鍼灸治療
主にスポーツ障害のうち、使い過ぎ症候群であるテニス肘や野球肘が対象となり、それらの治療効果の根拠は鎮痛作用であり、筋肉の緊張緩和、肘の筋肉や腱の血流改善による自己修復能力の補助、発痛物質の軽減、除去となります。
股関節の痛み
股関節は、寛骨臼と大腿骨頭からなる関節です。この部位は関節可動域が同じ球関節の方関節よりは制限されますが、人にとっては起立指の関節の安定性と体重の指示において重要な役割を果たしています。このため骨関節、軟部組織に負担がかかり、それだけ股関節部の変形、炎症、骨軟骨の変化など様々な病変が発症しやすく、股関節の痛みを引き起こしてしまいます。
股関節痛の原因疾患としては、骨折、脱臼、捻挫、関節炎、変形性股関節症など多くの疾患が存在します。一般には鍼灸治療を受ける患者は中高年以上が多くなりますので、怪我以外では関節リウマチや変形性股関節症などの治療が中心となっています。
股関節痛の原因
股関節痛の原因を疾患から分類すると、
- 骨が原因の疾患
- 関節が原因の疾患
- 軟部組織が原因の疾患
と大きく分けることができます。
股関節痛の鍼灸治療
鍼灸治療の対象となる股関節痛は、変形性股関節症や関節リウマチによるものが挙げられます。西洋医学的な治療を併用したり、運動療法を併用することが改善のポイントとなります。
痛みを軽減させるために、痛みのある場所へ鍼灸治療を行います。股関節に障害や炎症がある場合には、関節部への治療のほかに周辺の筋緊張の除去や循環改善を目的として行います。
WHOが有効性を認めている症状
鍼(はり)とお灸は、WHO(世界保健機関)から正式に認められた医療行為です。なんとなく体調が悪いといった症状から、内科疾患や婦人科症状、免疫力を上げたい方、術後のしびれなど、西洋医学だけでは対応しにくい症状でお悩みの方も、お気軽にご相談下さい。